不覚にも進め。

腐女子が観劇したり俳優追ったり

舞台「大きな木の下で」

「大きな木の下で〜あの頃の俺らの毎日はウザいくらいアツかった〜」

3/16~21 俳優座

 

見てきました。

舞台の感想をつけるためにブログ始めてここでやっと書くという。そして、レビューというよりは思ったことを記録しておくための場なので悪しからず。

詳しいあらすじは面倒なので略。ざっくり説明すると、夜間学校に通う仲間を描いた「青春群像劇」。夜間だけじゃなく昼間の高校生や先生も出てくる、舞台も設定も青臭い感じのお話。脚本は10年以上前からある?ようで、再演も何度もされているらしい。

これまた感想を言い難いものから記録を始めてしまうのが若干後悔してるんだけども。

なんていうんだろう…ベタだけど感動的な話で、最後泣けたんだよね。涙腺ゆるゆるの私はラスト号泣してた。だけどいつも思うのが、「泣ける話は良い話」かっていうとそうじゃない。そうじゃないんだ…。

とにかく投げっぱなしジャーマンスープレックスみたいな展開。雑談ベースの芝居の中にも伏線が仕込まれていて、そういうのは良いと思うんだけど、生かされない設定が多すぎる。物語に主軸がない。一致団結して頑張る!っていうのがメインの話なら、仲間を失っても、そのまま意志を継いで卒業発表をやり遂げるほうが筋が通ってたのでは?中途半端にラブストーリーになっちゃってて、舞台が夜間学校の意味はどこに?

あとこの話自体が3部作で、次作への伏線も入ってるらしいんだけど、見る側って3部作全て見るとは限らないじゃないですか。だから「意味が無い設定」って思われないように、その作品の中で完結させるのが筋だと思う。私も、実際見終わってから3部作なのを知ったし。

夜間学校の仲良し5人組の話なのに、昼間の高校生たちが無意味にしゃべっていて、最終的に彼らの頑張りも無駄な努力になってしまっているのが痛いなぁと思いました。夜間と昼間でもっと友情が生まれる展開ならいざ知らず、そこまででもない。なのに「僕はあなたを忘れない」って言われてもなぁ…なんて。

一番あれだったのは主人公である番長になんの感情移入もできないところかな。普段は横暴だけど、いざというときには仲間のために頑張るのが昔ながらの「番長」キャラかと思うんだけど(ジャイ◯ン的な)、この話の中では自分の失敗に周りを巻き込んで、最終的に自白・土下座で〆ちゃう。それを頑張りといえるのかと言うと否…かな…って。例えばこれが実際の友人だったら「良いキャラしてる」って思えたかもしれないけど、お芝居は他人の話だからそうもいかない。あと「男とは◯◯、女とは◯◯」って前時代的な考え方を押し出してるのも、今の時代にはそぐわないかな。関係ないけど男とは女とは~って言いながら最後オネエキャラで出てくるのは盛大な皮肉なの??

ラストの桜演出も、いいんだけど、なんであれが番長の手柄なのかわからない。ストンプの勘違いも分かりづらかったなぁ。その辺は見せ方の問題もある気がする。暗転が多いし、小道具もほんと最小限しかないし、背景も粗雑。客席200↓の劇場でやるべきかなって思う。加えて、俳優目当てで見に来てる分際で言うのも何だけど、演技指導もう少し…。早口だし、抑揚もないし、聞き取れない人がちらほら。

ネガすぎるので良いところを言おう。閉幕して廊下に出るとかすみ草が置いてある演出はとても良かったです。帰る時までお芝居に浸れるのっていいなぁ。あと、とにかくアドリブ…!日替わりアドリブで大爆笑してました。まぁアドリブに頼らないと面白くないってのも物申したいけど、存分に笑わせてもらったから良しとします。ヤスとゲンは本当に自然にアドリブ混ぜてきて、改めて宮下・磯貝両氏はすごいなと思ったよね。ギャグ日再演超楽しみにしてます。ただ、アドリブ多すぎて辛いって意見も見たので、それはそうだなというのは納得。楽日は大人組まで巻き込んでて楽しかったなぁ。岡田さんの対応力さすがです。

 

またこれ私が結構通ったせいで文句が出ちゃう面もあるんだけど…。推しで釣られると仕方ない。あ、話にそんなに関わってなかったんで上では言及しないけどカッコ良かったです。

一発目がこんな感じで悲しいけど、4月は3つ予定入れてるので順々に感想書いていけたらいいな。